本校の帰国生教育について
本校の帰国生教育について
本校の帰国生教育の特色
- 本校では海外の学校で学んで帰国した生徒が、日本での学校生活や社会環境に早くなじめるように「混合受入方式」をとっています。すなわち、帰国生として入学した生徒は、2~3名ずつ8クラスに分かれて一般生徒と同じクラスに所属し、同じ授業を受けます。もちろんクラブ活動や委員会活動、学校行事も一般生徒と全く同じに参加します。
- 入学当初は生活習慣などに違和感を覚えたり学習活動に不安を感じたりする帰国生も少なくありません。その対策として、入学前後に帰国生対象のオリエンテーションや先輩帰国生との懇談会を開いたり、帰国生保護者の保護者会を行うなどしています。学習支援については個別の相談に応じるほか、特に理科・社会科については、定期考査前1週間の放課後に、帰国生が優先的に教科担当の教員に質問できる「質問タイム」の時間を設定しています。また入学後1年間は、定期考査ごとに成績を集約し、学習補充の必要があると認められる場合には個々に対応しています。
- 校内に校務分掌のひとつとして「国際交流委員会」があり、帰国生、留学生一般および国際交流に関わる仕事を担当しています。帰国生に関しては、上記2のように、帰国生の学校生活を学級担任、教科担当等と連絡を密にしながら様々にサポートしています。
- 本校生徒は3つの附属中学出身者、全国の一般中学出身者、帰国生から成り、バックグラウンドが実に様々です。帰国生入試枠で入学してくる生徒の他にも長期の海外生活経験者がかなりいます。このような環境から生徒間に多様性への寛容さが生まれやすく、それが帰国生の適応にも有利に働いていると思われます。
- 本校は、国際交流活動が盛んです。 長期・短期の留学生を受け入れたり、海外の高校生や教育関係者の訪問を受け入れる機会が多くあります。このような機会には広く生徒に呼びかけて案内役や通訳、交流会参加者を募集しますが、帰国生の積極的な参加が交流の活性化に寄与しています。
帰国生に対する英語教育
本校の英語の授業は、一般的に言って、量・質ともにレベルは高いと言えるでしょう。しかし、一部の私立高校のように英語を使って他教科の授業を行なったり、英語圏からの帰国生徒の能力を伸長するための特別な授業を行ったりはしていません。持っているものを伸ばすよりも、現在、持っていないものを付け加えていく総合力を伸ばす教育に力を入れています。このように本校の英語教育は一般教育の中の一つという位置づけですので、海外で身につけた英語力をさらに伸ばすという希望はかなえられないかもしれません。独自に語学を学び伸ばそうという生徒は、検定試験の受験、スピーチやディベートコンテストへの参加等自ら積極的に挑戦し、学校もできるだけそれらを支援しています。